2012年12月8日土曜日

堀切の妖精さん・・・八王子城ふたたび2

ふと気がついたら、本丸下の東屋でみんなとお昼を食べていた私・・・

あれ?結局、麓待機とかって話はどこかに忘れ果てちゃってるし。
で、途中離脱なんて考えもせずに、雨の中この先も突っ走っていっちゃうわけですね、当然。

不思議なもので、こういう時って咳もほとんど出なくてみょーに調子がいいし。
好きなことだからアドレナリン出まくって麻痺しちゃってるのかもですが・・・(笑)


さて、本丸から詰めの城へ向かい始めると、だんだん靄がかかってき始めました。
霧というほど深く視界をさえぎりはしませんが、20mも離れるとぼやーんと霞んでしまう感じ。

ここからは道も細くなり、わかりにくい山道になるんですが、それでも一応ハイキングコースではあるので、ところどころに道案内の立て札は立っています。

この立て札と手元の縄張り図を見ながら 井を過ぎて下り道に入り・・・

ここで、以前にこのルートに来たことがある私は、見たような覚えのある立て札を見つけて「こっちですね~」と縄張り図を確認せずに皆を誘導してしまいました。。。


これは、絶対に絶対に!やってはいけないミスです!


このまま進み続けた私たち一行。縄張り図を持っていた人も、みんな来たことのある私を信じてついてきてしまった・・・

道はどんどん細くなり、ついでにかなり崩れて通りづらいところも出てくるし、以前来たときとあまりにも様相が違うぞ?
 

何かおかしい、とさすがに鈍感な私でも気づく頃にはその先に進む道が見当たらなくなり、がさがさと草を掻き分けて下のほうをのぞくと、どこかで見たような光景が・・・






あったー! 馬冷やしの大堀切だ~!


本来ならちゃんとルートどおりに進んでいれば、道なりに難なく堀底道に進むことができたのに、一段上から覗き込むような形で堀切にたどり着いたというわけです。

ホント、遭難しなくてよかったです。ちゃんとルートを確認しながら進まないといけませんよね。

みんなで斜面の藪をかき分けながら滑り降りて、喜び勇んで大堀切へ。

この大堀切、サイガさんをスケールにすると、その規模の大きさがよくわかります。

それにしてもサイガさん、靄の中の堀切にすっかり同化してしまっています。
それで、誰からともなくサイガさんのことをこう呼び出しました。



「堀切の妖精さん」





思いっきり大堀切を堪能した後、安全靴を履いてGPSを持った「堀切の妖精さん」に導かれて、一行が詰めの城に連なる局輪まで来ると、上り尾根の左斜面側に、やけに石や岩がごろごろ。

「これは登り石垣ですよ」

えぇー!? そもそも、これ、石垣?

でも、よくよくみると・・・

私たちが歩いているのは詰めの城に連なって上っている尾根なのですが、その尾根の左側がずっと土塁になっていて、その外側に石がごろごろ張り付いているというか転がっているというか・・・?

写真で見るとよくわからなくなっちゃうんですが、確かに石がびっしり。



・・・やっぱり、シロートには言われないと(言われても?)わかりませんね~(;_;)

でも、後から縄張り図を見てみると、この尾根は八王子城の外郭防衛線を担っていて、ここに石垣があるのは何の違和感もないし、むしろあって当然という位置関係なんです。

なるほどねぇ~!


で、やっとこせっとこ、詰めの城(大天主跡)に到着。

思ったより狭くて、おそらく二階櫓相当の建物くらいが建っていたんじゃないでしょうか。
ここでも恒例のみつにゃん・さこにゃんの主従撮影会~!




でも、もっと感動的なのは。


この詰めの城、来た道と反対側の斜面をひょい、とのぞくと・・・・

すっぱりと堀り切られた、いっそすがすがしいほどの巨大な大堀切!





左側の写真、上から堀底を見ているんですが、真ん中に見える黒い影は先に下りたサイガさんです~!

まったく堀の一部になっちゃってる?

靄がかかってるし写真じゃわかりにくいですが、真ん中の写真、堀底にいるサイガさんを中腹からさとみんさんが見下ろしている写真を、さらに上から私が撮るとこんな感じ。

これは、私もかなり堀に下りたところで撮っているんですが、この堀がいかに大きいかがご想像いただけますでしょうか~☆

右側の写真、堀切の中腹にいるサイガさんは、さらにさらに堀切になじんじゃって、妖精さんの何者でもないし(笑)






・・・って、よくよくみるとサイガさんの左側のほうにもっと妖精さんになっちゃってる人がいる!
これは・・・シミズさん?

そして、堀底から上を見あげると、大木の根元にうずくまっている妖精さんが・・・

ゆうりさんだー☆

なんとなんと、城攻めチームがみんな堀切の妖精さんと化してしまった。。。
さすが、山城を愛する人々ですねぇ~ なんて(笑)

この後、麓に降りてきて大手門跡から曳橋、御主殿跡と見て回りました。

このあたりに来て私のケータイが電池切れを起こしてしまったので、レポートはシミズさんのブログにおまかせします。

(シミズさんのブログ)
http://shmz1975.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2-02bf.html

こちらには、今回の八王子城攻めの全容が非常に楽しくわかりやすく載ってます!



それから、現在御主殿跡が遺構の復元工事中です。
(八王子市のHP)
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/kyoiku/rekishibunkazai/004416.html

行かれる際にはご注意くださいませ!

いやいや、自分の乏しい知識だけだと見落としていたところ満載だったなぁ~と思った今回の城攻めでした。

行けば行くほど新しい発見?
今度は詰めの城を中心とした曲輪群や、そこにあると思われる石垣群も見に行きたいなぁ~。

堀切の妖精さんたち、またよろしくお願いします☆





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2012年12月6日木曜日

ガイダンス施設ができたから・・・八王子城ふたたび

城郭研究家のサイガさんに城址に連れて行っていただくときには、どうも必ず雨に恵まれる・・・
(^^;)



この日も、天気予報は一日「曇り」になっていて、いい天気は望めないとしても降水確率は低い・・・はずだったのに。。。

朝起きてみると窓の外は、雨~!

実は以前から風邪気味で咳がひどくノドも痛い上に、この前日まで微熱も出ていた一方で、この日城攻めを予定していた八王子城は、実はちゃんとしたハイキングコースにもなるような「ちゃんとした山城」。

なまじの体調で行っては痛い目に合います。
どうしよう・・・こじらせたら仕事に影響するし、パスしたほうがいいのかな?

でも、しばし考えて・・・

実は、八王子城にこの秋オープンしたガイダンス施設にはまだ行ったことがなくて、めちゃくちゃこの日を心待ちにしてもいたんです。

というのは、以前にブログにも書きましたが、このガイダンス施設の開館記念ということで特別展示をやっていたので、資料欲しさにわざわざ行ったものの、そのときはまだオープン前でガイダンス施設を見れなかったので・・・

「八王子、ぶらぶら」(2012.10.)
http://natchdes.blogspot.jp/2012/10/blog-post_16.html

この日同行の他の城好きサンたちに迷惑をかけなくてすむように、途中離脱や麓待機を覚悟で参加することにしたのでした。




車内TVで見た天気予報では、八王子あたりは多少晴れマーク。ところが、八王子城跡に着いてみると・・・やっぱり小雨。

ここで本日同行の城好きサンたち、サイガさん、シミズさん、さとみんさん、ゆうりさんと合流し、本日のメインの一つ、この秋オープンの「八王子城ガイダンス施設」へ。

思ったより規模小さいかな?

それに、建物の前には車を置くスペース3台分、それも身障者用しかありません。

健常者は少し離れた城跡の駐車場へ。

入り口には置いてあるリーフレット類は種類も豊富でなかなか充実しています。


地図類の入っていそうなリーフレットをチョイスして中へ。

・・・あれ?




中にはいすやテーブルを置いた明るくて広いガイダンス用のスペースがあります。

そして・・・展示スペースは思ったほど広くはありません。

というより、こんなもんです。

この写真プラス手前に立体模型を使ったゲーム機?が置いてあるくらい。

まぁ、初めての人や後北条氏にあまり詳しくない人はじっくり見ていただくといいかな、という感じですが、多少八王子城の歴史をかじっている人にとっては、物足りないかも・・・です。

私は軽くざっと展示物を見て、ゲームにチャレンジしましたが、中身は簡単なクイズ?

ゲームをやっていると、その前の立体展示(無地の立体模型に上から画面を投影してる・・・!)もそれにつれて絵が変わるのは面白いかも。

クイズ自体は・・・う~ん。。。

同行のゆうりさんは、今回このガイダンス施設も目的のひとつということでわざわざ大阪からやってきた、ということもあり、結構じっくりじっくりみて、クイズのゲームにもしっかりはまって(?)ました。

でも、はっきり言って見本が置いてあった資料の購入が別の施設でないとできないのは、どうにかしてほしいですね~ 改善を求めます、ガイダンス施設さん! (*^人^*)



さて、ガイダンス施設でしばらく雨宿りがてら展示を見たりお手洗いに行ったりしたあとは、いよいよ八王子城に攻め入ります☆

外に出てみると、雨は小降りになっていて、とりあえずウインドブレーカーでフードをかぶればしのげる程度。



ちょうど木々は紅葉の季節。晴れていれば紅葉やケヤキが色づいてうつくしかったでしょうに、雨でしっかり葉っぱが散ってしまって、枯葉の絨毯と化しています。

その上を踏みしめながら、自分も入れて5人でいよいよ山の中へ。

本当は今回、御主殿の方から本丸へと向かう「殿の道」というルートがあって、そちらはあまり整備されていないものの、実は古い石垣等の遺構がかなり残っているので、そちらに行きたかったのですが・・・

ガイダンス施設で聞いてみると、御主殿廓が礎石等の復元工事中だとかで「まったく入れないよ」状態だとのこと。

仕方なく?大手から金子曲輪を通る一番メジャーな「新道」を上ることに。




ここから先の全体的な状況については、以前にも同じコースを歩いてブログにも書いたので、そちらをご覧いただくことにして・・・(*^-^*)

「八王子城址をお散歩(?)」(2012.5.6)
http://natchdes.blogspot.jp/2012/05/blog-post_07.html

「八王子城攻略・・・」(2012.5.10)
http://natchdes.blogspot.jp/2012/05/blog-post_10.html


今回は、新たな発見など・・・







馬蹄段状の腰曲輪群を横目に見ながらさくさくと上って金子曲輪を通り過ぎ、高丸まで来たところで同行のシミズさんが「このあたりに当時の石垣が残っているらしいですよ」

どれだろう~?

なんといってもこのあたりは自然石のごろごろ石も結構あるので、通路脇の壁(?)にはりついている石群を見てもそれが自然石なのか、人工的に積んだ石が崩れたものなのか、積んだ石だとしても後北条氏の当時のものなのか後世につんだものなのか・・・素人ではよーわからん!

で、シミズさんと私とでは、この写真の石垣が「当時の石垣」なんじゃないかな~?と勝手に憶測・・・サイガ先生からは「後世になって土留めのために積んだものでしょう」と一蹴!(;_;)


で、高丸近辺で一休みしながらわいわいやってると、高丸の端に「この先危険」の札。


のこのこ行ってみると、ぱっと見にはその先が落ち込んでいるように見えるんだけど実は・・・




「虎口になってるんですよ」とサイガさん。

なんですってー! と私たち。

雨でつるつるすべる斜面を下ると、虎口様に曲がって平地に出て、尾根伝いにきれいに伸びる道。

そして、思ったよりも広い曲輪が広がっていて、しかも尾根づたいに段々に連なってる・・・!

さらにこの曲輪、斜面側にしっかりとした土塁が築かれていて、そちら方向からの攻撃を想定して防衛を固めてるのがよくわかります。

縄張り図を見ると、確かにずっと曲輪が連なっているし、そこが大手方面の防衛線になっているようなんだけど、山頂(=本丸)への「ハイキングコース」として整備されてるので、迷い込まないように閉鎖しちゃってるので、ちゃんと縄張り図を見ながら歩かないと気がつかずに通過しちゃうんですね~☆

じつはここで急な斜面に石積みのようなものをみつけました。

すわ当時の石垣?









しっかり見ようとさとみんさんと私があわててびしょぬれ斜面の探索用にスパッツをつけて準備をしている間に、ほかのメンバーによりあえなく石垣ではなくて自然の岩盤であることが判明。

がっくり・・・orz

で、その後は順調に本丸に到着。ここでさっそく石碑の前で恒例のみつにゃん撮影・・・

この日は城ガール隊長の流星☆さんと相棒のにゃんぶ殿が参戦していなかったため、にゃんぶ殿&みつにゃん殿のコラボはできなかったのですが、かわりにサイガさんが連れてきたさこにゃんと「主従ツーショット」の実現です♪



さて、雨もかなり降ってきたので、本丸下の東屋で昼食をとり、本丸や松木曲輪をみた後で詰めの城へと向かうわけですが、ここまでの道はしっかり整備された「ハイキングコース」だったのが、いよいよ「山道」になっていきます・・・

ということで、この続きはまた次回。。。


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